手首についた無数の傷痕、部屋中に散乱した薬の空き瓶、
鳴り続ける着信音。
平穏だった俺の日常は…壊された。
――28歳会社員、小さい家に妻と子供の3人暮らし、
平凡だけど平穏だった俺の人生…
あの日、「さやか」と再会するまでは。
彼女は俺の中学時代の初恋相手で…
いじめにより処女を奪ってしまった相手。
罪悪感で土下座する俺に、彼女は
「私も、あの頃本当は…」
と恥ずかしそうに本音を伝えてくれた。
可愛いさやか。
ダメな俺を求めてくれるさやか。
甘い声で乱れるさやか。
……でも、さやかは狂ってた。